アバターのリギングについて
こんにちは、トータルクリエイト部のきのこです。
今回はアバターのアニメーションを作るのに必要な作業、リギングについてお話していきます。
リギングとは
そもそも「リギング」とは何か説明していきます。
リギングとは、モデリングした物を動かす仕組みのことで、骨を制作して動かしたいモデルに入れ、自由に動かせるように調整していく作業のことです。
文字だけではよくわからないと思いますので、実際に私が制作したモデルを使用して説明をしていきたいと思います。
上の画像は、「メタバース×HPスターターパック版」に登場するアバターの骨です。本当の人の骨と比べるとシンプルな形をしていますよね。
そしてこの骨をアバターに入れると…
このようにアバターの形に合わせて作っているのでぴったりです。
しかし、この時点では画像のように腕の骨を動かしても一緒にモデルが動いてくれません。
そこで、アバターを自由に動かすために「ウェイト」と呼ばれる作業を行っていきます。
ウェイトペイントとは
リギングに続きウェイトについても説明していきます。
ウェイトペイントとはモデルと骨を連動させるための作業のことで、モデルの頂点の一つ一つに数値を入力し、骨を動かしたときにモデルがどれほど変形するのかを設定していく作業のことです。
これについても文章ではよくわからないと思いますので、画像で説明していきます。
上の画像はウェイトの数値を調整していく際の画面となっています。この画像では左上腕の骨を選択しており、左上腕の骨に割り当てられている数値を見ることができます。画像のようにモデルが真っ青な状態はウェイトの数値が0。つまり、骨に対してモデルが全く動かない状態となっています。
ウェイトを調整して腕を動かす前に、ウェイトの数値の色について先にお話しします。
先ほどの画像の通り青色は数値が0。数値が高くなるほど赤くなっていきます。
この画像は数値による色の変わり方です。左から右にかけて数値が高くなっています。
一番右の赤色は数値が1の状態で、0.1単位で調整していきます。
数値が高くなるほど骨に合わせてモデルが大きく動くようになります。
Blenderの初期設定では数値の色がこのような綺麗なグラデーションになっていますが、個人で好きな色に設定することができます。環境などによってこの色では作業がしづらい方は色の設定をしてみてくださいね。
先ほどの左上腕のウェイトに話を戻します。
骨の動きに合わせてモデルを動かすために、モデルの頂点に数値を設定していきます。
左上腕の中心部分は一番高い数値をいれ、肩や肘の骨の繋ぎ目にかけて数値を低くしていきます。細かく数値を微調整していくと…
先ほどの真っ青な時には動いていなかった腕が骨に合わせて動くようになりました。
こうした調整を頭や腰、足など全身に行っていくことによって、モデルが自由自在に動かせるようになります。
リギングについて説明しましたが、今回の説明ではまだまだ足りないところがあります。次回のブログでは、よりモデルを動かしやすくするIK(インバースキネマティクス)という設定についてお話していこうと思います。
IKはバーチャルCOMCOMのアバターにも設定されています。どんな設定だろうと思われた方は実際にアバターを動かしながら考えてみてくださいね。
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