ポストプロセスについて

こんにちは、小さな塩です。最近では写真をSNSなどにアップする際に加工をしてからアップ、初めから加工した状態で写真が撮れるアプリなど、画像を加工することが普通になっています。
そういった加工をUnityではポストポロセスを使って行っていきます。
ポストプロセスを使えばシーン全体のクオリティが上がり表現の幅も広がってくるので、覚えておいて損はないかと思います。
ポストプロセスはスターターパック版メタバースなどでも使用しているので、どのようになっているかぜひ体験してみてください。
↓「メタバース×JP スターターパック版」リンク↓
https://comfort-inc.co.jp/lp_meta/lp_metaverse_starter-pack.html
前準備
ポストプロセスで加工を行っていく前にいくつか行わなければならないことがあります。
まずはポストプロセスをかけていくレイヤーを作成します。
名前はなんでも大丈夫です。今回は「Volume」とします。
次にカメラを作成し、インスペクター内で設定を行います。
初めに「レンダリング」の項目内にあるポストプロセスにチェックを入れます。
少し下に下がると、「環境」という項目があるのでその中のボリュームマスクに先ほど作成したレイヤーを選択します。
次にヒエラルキー内でボリュームからグローバルボリュームを作成し、レイヤー部分に先ほど作成したレイヤーを割り当てます。
最初はボリュームプロファイルが無い状態なので、「New」から新しく作成していきましょう。
ボリュームプロファイルを使いまわすことができるので、他シーンで同じ加工を使いたい場合は、Newではなく◎から使いたいものを選択しましょう。

これで一通り前準備は完了しました。
各項目の説明
ここから実際に項目を追加し調整していきます。文章だけでは分かりづらいと思うので、TC部のホームページで使われている動画の3D素材をUnity用に調整して持ってきました。
とりあえず適当にライトとスカイボックスを設定し、「オーバーライドを追加」から色々と調整を行っていきます。

・Tonemapping
シーン内の明るすぎる部分や暗すぎる部分のバランスを調整してくれます。
モードの「Natural」は自然でソフトな見た目で強めのコントラストを必要としない場合に、「ACES」は精密な色や光の表現、高精度なグラフィックの場合に向いています。

・Color Adjustments
シーンの色味を調整することができます。
露出やコントラスト、彩度などを調整することができます。

・White Balance
その名の通り白色を調整する際に使用します。
太陽光で照らされている外のシーンでは青白く、電球などで照らされている室内のシーンではオレンジ色っぽくするなど「白」の色合いを調整していきます。

・Shadows Midtones Highlights
シーン内の暗い部分、中間の部分、明るい部分のコントラストをそれぞれ個別に調整することができます。

・Bloom
光っている部分が明るくなり、周辺の光がにじんでぼやけるようになります。
ランプ、電球などの強い光やシーン内でエミッション(放出)を適用しているものがある場合などに使うと良い雰囲気になります。

・Depth Of Field
被写界深度を調整することができます。手前にある梯子のテクスチャが粗いので今回は手前をぼかします。

良い感じに雰囲気が出たのではないでしょうか。
ポストプロセスで調整を行うと同じシーンでも全く別の雰囲気にすることができるのですが、項目によっては動作などが重くなってしまうこともあるので、バランスよく調整していきましょう。
今回説明した項目以外にもまだまだ調整できる項目があるので、あとはご自身で色々と試して理想のものになるよう試行錯誤してみてください。